子供のとびひを治すには?悪化させない大事なポイント
2018/07/16
長女は3歳の頃とびひになりました。
子供を持つまでとびひのことは全然知らなかったのですが、実はとびひは子供にとって身近で、早期の治療がとても大切な皮膚の病気でした。
もし、お子さんに虫刺されやすり傷があるなら、とびひに注意してくださいね!こじらすと治すのが大変ですよ~><
今回はとびひの注意点、長女がとびひになった時の様子などをご紹介します。
とびひが気になるパパやママはチェックしてくださいね!
とびひって何?その名の通り・・・
とびひは虫刺されやすり傷などに、細菌が入り込んで水ぶくれや膿ができ、手でかいているうちに他の部分にもうつっていく病気です。
次々と広がっていく様子が火の粉が飛び散る様子に似ているところからとびひと言われています。
とびひには
- 黄色ブドウ球菌が原因で水ぶくれができるタイプ
- 溶連菌(レンサ球菌)が原因でかさぶたができるタイプ
があります。
子供の場合は黄色ブドウ球菌によるとびひが多いです。
このとびひの原因の菌はどこにいるでしょうか!?
実は、その菌はいつでも誰でも持っています!
(常在菌というやつですね)
とびひを引き起こす菌は
・黄色ブドウ球菌 → 皮膚の表面・鼻の中
・溶連菌(レンサ球菌)→ 鼻の中・のど
にいます。
この菌が、虫刺され箇所や傷口などで増殖する時に毒素を出すことで悪さをします。
とびひでできた水ぶくれには菌や毒素がたくさん含まれていてかゆいんです!
掻いちゃいけないとわかっていても、子供はついつい掻いてしまってあちこちに広がってしまいます。
虫刺されや傷口は早めに治すこと、皮膚を清潔に保って汚れた手で触らないことがとびひを起こしにくくするポイントです。
黄色ブドウ球菌について
とびひの原因になる黄色ブドウ球菌には
・抗菌薬が効きやすいタイプ・・・MSSA
・抗菌薬が効きにくいタイプ・・・MRSA
の2種類があります。
病気の原因になる細菌やウイルスでは、薬に耐性ができて、薬が効きにくくなることがあります。
とびひも同じで、「前は薬が効いていたのに、今はその薬が効かない!」
というケースもあります。
抗菌薬が効きにくいタイプ(MRSA)の場合は、薬の選択に注意が必要です!
薬を出されたけどなかなか治らない場合は、薬に耐性があって効きにくいMRSAの可能性があります。
お医者さんへ相談して薬を変えてもらったり、病院を変えてみるのも手ですよ。
実はとびひじゃないかも!
とびひかな?と思っていたら、実は違う病気かもしれませんよ。
子供がよくかかる病気で、とびひに似た症状がでるものがあります。
・水いぼ
・あせも
・手足口病
・アトピー性皮膚炎
・水ぼうそう
どれもブツブツができたり、かゆみが出たりするものなので、一見するとわかりにくいかもしれません。
私はアトピー以外は経験がありますが、一度なってしまうとそれぞれの特徴がわかるようになってきました。
水いぼは赤みのない小さな水ぶくれ。
あせもは赤みのある小さなブツブツ。
手足口病は手のひらや足、おしりなど決まった場所にできる水ぶくれ。
水ぼうそうは1日でブワッと広範囲に広がる発疹。
他にも、子供は風邪でも発疹が出たり、食べ物でじんましんが出たり、皮膚に異常が出ることが多いですよね。
独断で薬を使うと症状が悪化することがあるので、皮膚科や小児科を受診してきちんととびひなのか診断してもらいましょう!
とびひの薬は様々
とびひで皮膚科や小児科をハシゴした経験のある方ならわかると思いますが、とびひの薬はコレ!と決まっているわけではなくて、何種類かあるんですよね。
塗り薬だけじゃなくて飲み薬も一緒に処方されたり、ガーゼで覆ったり覆わなかったり、と病院ごとに処置も違ってきます。
その組み合わせによっては、すぐ治る場合もあればなかなか治らない場合もあるんです!
とびひにはどんな塗り薬が使われているのかまとめてみました。
<とびひや虫刺されなどによく使われる薬一覧>
ゲンタシン | フシジンレオ | アクアチム | リンデロンVG | ロコイド | デルモゾールG | バラマイシン | キンダベート | |
ステロイド含 | ✕ | ○ | ✕ | ○ | ○ | ○ | ✕ | ○ |
抗生物質の配合 | 抗生物質含む | 抗生物質含む | 抗生物質含む | 抗生物質含む | 抗生物質含む | 抗生物質含む | ||
主な効果 | 殺菌作用 | 殺菌作用 | 細菌の増殖を抑える、殺菌作用 | 炎症を抑える作用が強い | 赤み・かゆみなどをとる | 化膿や炎症を抑える | 殺菌作用、化膿を抑える | 腫れ、かゆみなどを改善する |
副作用 | 耳鳴り・めまい | 発疹、刺激感 | かゆみ、かぶれ | かゆみ、かぶれ | かゆみ、赤らみ | 肌荒れ、赤らみ | かゆみ、腫れ | かゆみ・赤らみ |
注意点 | 30%の割合で耐性菌が存在すると言われている。 | 長期の使用には注意が必要 | 肌が弱い乳幼児には刺激が強いことも | 使い方を間違えると重症化する場合も。 | ジュクジュクしている場合は逆効果になることも | 長期の使用には注意が必要 | 長期の使用には注意が必要 | 長期の使用には注意が必要 |
薬の種類が多すぎて見にくくなりました(笑)
一般的に、化膿してジュクジュクしているところにはステロイドはNGです。
治りかけでジュクジュクしていなければ併用して使うことはあります。
病院では、まずは抗生剤の軟膏や内服薬を使うことが多いです。
塗り薬を1日数回塗ってガーゼなどで覆い、とにかく患部を触らせないことがとびひを広げない対策になります。
ちなみに「とびひは乾燥させたほうがいい」と、患部をガーゼで覆わなかったりするケースもあるようですが、子供はどうしても気になって触ってしまうと思うので、とくにジュクジュクの場合はガーゼなどで覆ったほうが広がらないのでは?と思います。
症状が軽い時はゲンタシンを使うことも多いようなのですが、最近はゲンタシンが効かない菌が増えていると言われています。
その場合は耐性のある菌にも強いフシジンレオなどを使うケースが多いようですね。
注意点としては、薬が効いて治ったかな?と思っても、途中で治療をやめないでくださいね!
とびひがぶり返す可能性があります。
先生から「よし!もう大丈夫!!」とお墨付きをもらうまでは、きちんと最後まで治療しましょう。
長女の場合
長女はワンシーズンで2回とびひになりました^^;
1回目はくるぶしを虫に刺されてえらい腫れてるなぁ~と思っていたらとびひに。
2回目はひじが乾燥し、かゆくて掻いていたら、水ぶくれができてとびひに。
どちらも同じ皮膚科を受診しましたが、処方された薬は違いました。
患部はすべてガーゼで覆われて、傷口のジュクジュクが治まるまではガーゼをしておくように言われました。
1回目のとびひ
内服薬
・ザジテンドライシロップ
・セフゾン細粒小児用
塗り薬
・キンダベート軟膏
・ゲンタシン軟膏 の混合
2回目のとびひ
内服薬
・ニポラジン小児用シロップ
・セフゾン細粒小児用
塗り薬
・フシジンレオ軟膏
・アクリノール消毒液
3日後の再診
・チンク油
・ゲンタシン軟膏 の混合
今見直すと、1回目のとびひの時は耐性化が指摘されているゲンタシンが処方されていたようですね!
2回目はフシジンレオと、またまたゲンタシン。
内服薬も飲んでいたからなのか、長女の場合はすぐに治りました。耐性のある菌じゃなくて良かった~ε-(´∀`*)ホッ
薬なしでとびひは治る?
とびひは長引けば長引くほど、範囲も広がり治すのが大変になるので、個人的には病院で処方された薬を使って短期集中で治すのが一番だと思っています。
が、アトピーのお子さんで薬に頼らずにとびひを治す方もいるようです。
参考:山田こどもクリニック(とびひの項目に掲載されています)
こちらの記事によると、薬はどれが効くか、何を使えば良くなるかということよりも、皮膚や爪をよく観察して、何が原因で繰り返しているのか、シャワーでよく洗っているのかということが大事だということです。
ポイントは患部をよく洗うこと。爪を短く切りヤスリをかけ、家庭内を清潔に保つこと。
そうすれば劇的にとびひの治りが早くなるそうです。
家庭でのケアは?
続いて、家庭内でできるとびひのケアをご紹介しましょう。
1.患部や家庭内を清潔に
やさしく洗い流して清潔にしておきましょう。家族もみんな手洗いをして、よく触るもの(おもちゃ、家具、ドアノブなど)もキレイにしておくといいですね。
2.爪を短く
爪が長いと爪の間に細菌が入り込みやすくなりますし、かいてしまった時に皮膚が傷つきやすくなります。爪は短く切ってヤスリで角をとっておきましょう。
3.暑さに注意
夏の暑い時にとびひになると、汗をかいてかゆみが出ることも。
とびひの時はエアコンも積極的に使って、皮膚のサラサラ状態を保ちましょう。
4.虫刺されに注意
とびひの時に新たに虫に刺されると、掻いてしまってさらにとびひが広がる危険性が!
とびひを広げないためにも、外出する時は長袖を着たり虫よけ対策をして、極力虫に刺されないようにしましょう。
5.鼻ほじりはやめましょう
鼻の中には、とびひの原因になる細菌がたくさんいます。
鼻をほじった手で傷口などを触るととびひを引き起こしてしまうかも!
そういえば、長女はよく鼻をほじってるなぁ~^^;今思うと、皮膚の弱い次女ではなくて長女がとびひになった原因は鼻ほじりだったのかもしれません。
まとめ
<とびひ予防>
- 虫刺されや傷口はすみやかに治そう
- 皮膚や手は清潔に。つめも短く切って
- 鼻ほじりはNG!ほじったら手を洗おう
<とびひになったら>
- とびひの部分を触らせないで!
- 患部は清潔に
- なるべく早く病院を受診しましょう
- なかなか治らない場合は再度受診を!
- 治ったかな?と思っても途中で治療をやめないで
- エアコンで暑さをやわらげよう
いかがでしたか?
子供に多いとびひ。ただの虫刺されや小さな傷でも油断は禁物ですね!
我が家では、ソッコーで長女の鼻ほじりをやめさせたいと思います。(こっそりほじりそうだけど^^;)
みなさんも早めのケアでとびひをやっつけましょうね!